ミニキッチン1200のCADデータをお探しですね。
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間口1200mmのミニキッチンCADデータ活用ガイド
小さなスペースやワンルーム、オフィスの給湯室などでよく使われるのが、幅1200mmのミニキッチンです。設計の際に壁や配管との干渉を防いだり、きちんと納まるかを確認するには、メーカーが配布しているCADデータが必要不可欠です。今回は、ミニキッチン1200の図面で確認すべきポイントや、主要メーカーからのデータ入手方法、ファイルの扱い方、実際の設計で注意すべき点まで、実務で役立つ情報をわかりやすく整理してお伝えします。
まず知っておきたい「ミニキッチン1200」の基本と図面の見方
「ミニキッチン1200」とは、幅1200mmのコンパクトなキッチンユニットのことで、通常はシンク・加熱機器(IHまたはガス)・収納が一体になった構造です。
設計では、上から見た平面図・正面図・横から見た側面図の3つの図面をセットで確認するのが基本です。
**平面図で確認すること**
– 天板の奥行き
– 水栓の中心位置
– 排水の中心位置
– 加熱機器周りの必要なスペース
**正面図で確認すること**
– 天板の高さ
– 操作面の寸法
**側面図で確認すること**
– 壁との隙間
– 巾木や蹴込みの奥行き
– 排水トラップの下がり具合
同じ幅1200mmでも、シリーズや仕様によって奥行きや機器の配置が変わります。そのため、品番ごとの図面で寸法や位置をしっかり確認することが大切です。
天板の高さは850〜900mm程度が一般的ですが、バリエーションがあるので、使う人の身長や用途に合わせて高さ調整ができるかどうかも確認しましょう。
加熱機器の周りは、耐熱・不燃の範囲、レンジフードの有無とダクトの経路、コンセントの容量など、建築・電気・設備の様々な条件を総合的にチェックするのがポイントです。
CADデータの探し方と入手先(LIXIL・Panasonic・タカラスタンダード)
メーカーの公式サイトにあるCADダウンロードページを使うのが一番確実で早い方法です。
**LIXILの場合**
検索機能が充実しており、商品名やキーワードから2D図面、3D、BIMデータまで一括で探せます。「ミニキッチン」「1200」といったキーワードを組み合わせて検索し、該当するシリーズを見つけましょう。商品名が微妙に違ったり、シリーズが変更されていることもあるので、うまく見つからない場合はシリーズ名で再検索してみてください。
**Panasonicの場合**
ビジネスサイトの「CADデータ」カテゴリに住宅設備・建材の図面がまとめられています。平面・正面・側面が別々のファイルで提供されており、例えば1200幅なら「12A(平面)/12B(正面)/12C(側面)」のように識別されているので、必要な図面だけを素早く取得できます。
**タカラスタンダードの場合**
「商品寸法図(PDF・CADデータ)」のページから、シリーズ・品番で探すことができます。
どのメーカーも、データの利用については著作権や再配布禁止などの注意事項が記載されているので、社内での検討用途の範囲で使用し、常に最新版を確認する運用を心がけましょう。また、商品改良に伴って図面が更新されることがあるため、ダウンロードした日時と版数を記録しておくと実務で役立ちます。
ファイル形式・スケール・レイヤーの実務ポイント
提供されるファイル形式は、2DならDXF/DWG/JWW、閲覧用にPDF、3DやBIMではSTEP/IFC/Revitファミリなどが想定されます。
日本の建築図面はmm単位が基本なので、データを取り込む際は単位設定を必ず確認し、線の種類・色・レイヤー(画層)を自社の標準に合わせて整理しましょう。
メーカーの図面は、意匠・寸法・注記・中心線が別々のレイヤーに分かれていることが多く、干渉チェックの際は意匠以外を一時的に非表示にすると見やすくなります。
縮尺は1/20、1/30、1/50での配置が一般的です。細かい納まりを検討する際は、原寸で別ファイルに展開してから、仕上がり図に貼り込む運用が安全です。
Jw_cadを使っている場合は、DXF変換時のフォント置換やハッチングの崩れに注意が必要です。必要に応じてブロックを分解・再作図して軽量化しましょう。
BIMを活用する場合は、接続面の基準や配管・電気コネクタの情報がメーカー・品番によってバラバラなので、必要な属性が不足している場合は自社のテンプレートに取り込んで、コネクタ設定を追加してから社内ライブラリ化すると運用が安定します。
実際の設計で役立つチェックリスト(配管・電気・法規・運用)
幅1200mmのミニキッチンはコンパクトな分、干渉する余地が少ないため、事前のチェックが特に重要です。
**配管関係**
– 給水・給湯・排水の中心位置と床・壁内の配管スペースを確認
– トラップ下での有効な高さと点検のしやすさを確保
**電気関係**
– IH・電熱機器の容量(100V/200V)や専用回路の確認
– レンジフードや照明、コンセント配置を回路表と照合
**法規関係**
– 加熱機器の左右・背面のクリアランス
– 不燃材の範囲
– 火気使用室の扱いなど、建築基準法・消防法関連の要件
**その他の注意点**
– 上部に吊戸棚やレンジフードを設ける場合は、ダクトの径・勾配・外壁開口位置の整合を立面・断面で確認
– 冷蔵庫や電子レンジ置き場を同じ場所で計画するなら、通気スペースと扉の開き方向、作業動線の確保
– 天板の高さ(H850/900)の選択やアジャスターでの微調整の可否
– 共用部・賃貸では耐久性と清掃性を重視し、ホーローやステンレス天板、巾木の防水納まり、床見切りの耐水仕様を検討
最後に、メーカーのCADデータは仕様変更で更新されるため、品番・版数・日付を図面の表題欄に記録し、現場着工前に最新版を再確認するフローを標準化しておくと、手戻りを大幅に防ぐことができます。
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