分電盤結線図について情報をお探しですね。
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分電盤の結線図って何?読み方を分かりやすく解説!
分電盤の結線図は、家やビルの電気の流れを表した「電気の地図」のようなものです。電気がどこから入ってきて、どの装置を通って、どの部屋や設備に流れていくかが一目で分かるようになっています。
電気工事の設計をする人にとっては「どんな機器を選べばいいか」を決める資料になり、工事をする人にとっては「正しい配線の仕方」を教えてくれるお手本になります。そして、メンテナンスをする人にとっては、点検や故障の時の頼りになる資料というわけです。
分電盤って何をするもの?
分電盤は、電力会社から送られてきた電気を、用途に合わせて振り分ける「電気の交通整理係」のような役割をしています。照明やコンセント用の電気を分ける「電灯分電盤」や、モーターなどの機械用の「動力盤」などがあります。
結線図には、いくつかの種類があります:
– **外形図**:分電盤の形や大きさを表した図
– **単線結線図**:電気の流れを一本の線で簡単に表した図(一番よく使う)
– **展開接続図**:内部の配線を詳しく表した図
– **端子配列図**:どの線をどこにつなぐかを表した図
– **機器表**:使っている部品のリスト
この中でも「単線結線図」が一番大切です。実際は何本もの電線でつながっているのを、分かりやすく一本の線で表現しています。
メーカーによって図の書き方や記号が少し違うので、図面の最初のページで「どんな記号を使っているか」を確認しておくと、後で間違えずに済みます。
単線結線図の読み方のコツ
単線結線図を読むときは、**「上から下へ」電気の流れを追っていく**のが基本です。
電源の種類を確認しよう
– **1φ3W 200/100V**:一般家庭でよく使う単相三線式
– **3φ3W 200V**:工場などで使う三相三線式
ケーブルの表示
CVやCVTの後に数字(例:150sq)が書いてあります。これは電線の太さを表しています。太いほど大きな電流を流せます。
遮断器の読み方
主幹遮断器には「AF」と「AT」という表示があります:
– **AF(アンペアフレーム)**:その遮断器の大きさや性能の枠
– **AT(アンペアトリップ)**:実際に遮断する電流値
上流と下流のATのバランスを取ることで、故障時に適切な場所で電気を止められます。
分岐回路の見方
– **200V系**:R-T間など、2本の線を使用
– **100V系**:R-NやT-Nなど、片方は中性線(N)を使用
消防設備や非常用の回路は、間違って切らないように特別なロック付きの遮断器を使うことが多いです。
展開接続図と端子配列図って何?
展開接続図
単線結線図では省略されている、内部の細かい配線を詳しく表した図です。リレーの接点やコイル、表示灯、ボタンなどの関係が分かるので、故障の原因を探すときにとても役立ちます。
端子配列図
「どの線をどの端子につなぐか」を表した図です。線の番号、極性(プラス・マイナス)、予備の端子の場所などが分かります。この図があると、工事のミスがぐっと減ります。
現場では、この2つの図を見比べながら作業することが大切です。
実際の仕事でどう使う?
設計するとき
– 負荷の大きさとAT値が合っているかチェック
– 漏電保護が必要な回路を確認
– 非常用設備と一般設備をきちんと分ける
– 分電盤の大きさや放熱が適切かチェック
工事するとき
– 端子の締め付けトルクを守る
– 相順(電気の順序)を間違えない
– 絶縁測定をして記録を残す
– 100Vと200Vを間違えないようにマーキング
メンテナンスするとき
– 単線結線図で全体の流れを把握
– 展開図で接点の状態をチェック
– 端子配列図を見ながら安全に改修工事
最後に大切なこと
工事や改修をしたら、必ず図面を最新の状態に更新しましょう。回路のラベルや機器一覧も一緒に直しておくと、次に故障が起きたときの対応がずっと早くなります。
結線図は「電気の地図」です。正しく読めるようになれば、電気設備の仕事がもっと安全で効率的になりますよ!
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