大型車の寸法図面をお探しですね。

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大型車の寸法・図面の見方と活用法

大型車の寸法や図面は、物流施設の設計やバスターミナルの計画、団地の車回しスペースの検討など、さまざまな現場で必要になる重要な資料です。メーカーが公開している図面の見方や活用のコツを覚えておけば、やり直しの少ない効率的な計画が立てられます。

どんな図面があるの?それぞれの使い道

大型車の図面には、主に3つの種類があります。

**主要諸元(数値データ)**
車の長さ、幅、高さ、軸と軸の距離(ホイールベース)、最小回転半径などが一覧になったものです。計画の最初に「どのくらいのスペースが必要か」を把握するのに便利です。

**車両外観図**
車を横から、上から、前後から見た形を線で描いた図面です。駐車場の設計や、高さ制限のある場所を通れるかどうかの確認に使います。

**旋回軌跡図**
車が曲がるときに、タイヤや車体がどんな軌跡を描くかを示した図面です。交差点の設計や、敷地内での車の動きを検討するときに欠かせません。

トラックやバスは車種によって大きさや形が大きく違うので、実際に使う車に近い代表的な車種の図面を選ぶことが大切です。

外観図の見方と設計への活かし方

外観図を見るときは、次のポイントに注目しましょう。

**前後の張り出し(オーバーハング)**
車軸より前や後ろにどのくらい車体が出ているかを確認します。特に後ろの張り出しが大きいと、曲がるときに後部が大きく振れて、壁や荷物にぶつかる危険があります。

**車幅**
サイドミラーや車体の一番外側の部分も含めて測ります。ゲートやシャッターを通るときの余裕を計算するのに使います。

**車高**
車体の高さに加えて、屋根についている機器(バスの空調設備や冷凍機など)も考慮します。橋の下や建物の入口を通るときの高さ制限をクリアできるか確認しましょう。

**最小回転半径**
理論上の最小値なので、実際には坂道や荷物の重さ、路面の状態によって変わることを覚えておきましょう。

これらの数値を図面に書き込むときは、縮尺を間違えないよう注意し、一番外側の寸法で検討するのがコツです。

旋回軌跡図の使い方と余裕の取り方

旋回軌跡図は、車が直角に曲がるときの内側のタイヤの軌跡、車体全体が通る範囲、後部の振れ幅を分かりやすく示した図面です。

ただし、これらの図面は「代表的な車種」を基にしているため、実際の車では装備品や仕様の違いで必要な幅が変わることがあります。

実際の設計では、図面の寸法に加えて**最低1メートル程度の余裕**を見込んでおくと安全です。特に次の点に注意しましょう:

– 内輪差による縁石の乗り上げ
– 後部が外側に張り出すスイング
– ミラーやバンパーの角の接触

また、曲がり角が直角でない場合や、坂道、路面の凸凹がある場合は、さらに広いスペースが必要になります。

図面をCADソフトに取り込んで、現場の図面と重ね合わせて検討すると、より正確な計画が立てられます。

図面の入手方法と注意点

メーカーのホームページには、主要な車種の寸法図や旋回軌跡図がPDF形式で公開されています。大型トラックの各種タイプや、路線バス、観光バス、電気バスなど、幅広い車種の資料が揃っています。

**入手時の注意点**
– データは予告なく変更されることがある
– CADデータは提供されない場合が多い
– 取得した日付と車種を記録しておく
– 必要に応じて自社でCAD化する

**装備品も忘れずに**
車体の寸法だけでなく、ミラーや手すり、冷凍機などの装備品の出っ張りも要注意です。これらの寸法も事前に確認しておくと、後から問題になることを防げます。

**最終確認は現地で**
図面は設計の参考資料として非常に有用ですが、実際の現場では荷物の重さや運転者の技術、天候なども影響します。重要な案件では、必ず現地での確認も行うようにしましょう。

図面を上手に活用して余裕を持った設計を心がければ、安全で使いやすい施設づくりができます。

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