生コン車について情報をお探しですね。
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工事現場でおなじみの「生コン車」って何をしてるの?
街で見かける、大きなドラムがくるくる回っている「生コン車(ミキサー車)」。あの車は一体何をしているのでしょうか?実は、建物や道路を作るのに欠かせない生コンクリートを、品質を保ったまま現場まで運ぶ大切な仕事をしているんです。
生コンクリートってどんなもの?
生コンクリートは、セメント・水・砂や砂利・その他の材料を工場で混ぜ合わせて作られます。用途によって配合を変えることで、強さや扱いやすさを調整できるんです。
「スランプ値」という言葉を聞いたことはありますか?これは生コンクリートの柔らかさを表す数値です。高さ30cmほどの円錐形の型に生コンを詰めて、型を引き抜いたときにどれくらい沈むかで測ります。建物を作るときは15~20cm程度の「やわらかめ」、道路工事などでは数値が小さい「かため」がよく使われます。
でも、生コンクリートには困った特徴があります。時間が経つと水と砂利が分かれてしまう「分離」が起きてしまうんです。これを防ぐために、運搬中もずっと混ぜ続ける必要があります。それが生コン車の一番大切な役割なんです。
ドラムが回る仕組み
生コン車の荷台には大きな円筒形のドラムが載っていて、中にはらせん状の羽根が付いています。走行中は油圧モーターでドラムを回転させ、羽根が生コンを持ち上げては落とすことを繰り返します。こうして分離を防ぎながら、均一に混ぜ続けているんです。
現場に着いたら、今度は逆回転させます。すると羽根のねじの効果で生コンが後ろに送り出され、シュートという投入口から型枠に流し込まれます。
最近の生コン車はとても進化していて、燃費を良くする制御システムや、ドラムを素早く洗える洗浄ノズル、汚れを取り除くワイパーなど、便利な装備がたくさん付いています。
いろんなサイズの生コン車
生コン車にも小型から大型まで様々なサイズがあります。4~8トン級では、だいたい1.6~3.2立方メートルの生コンを運べます。狭い住宅街には小型、大きな工事現場には大型と、場所に応じて使い分けているんです。
現場では「コンクリートポンプ車」という別の車と協力して、ホースを使って高いところまで生コンを送ることもできます。高層ビルの建設では、非常に高い階まで生コンを運ぶことができるようになりました。
生コンクリートは決められた時間内に使わないといけないので、工場を出る順番や現場に着く時間、ドラムの回転数など、細かい段取りがとても重要です。
これからの生コン車
生コン車を選ぶときは、どれくらいの量を運ぶか、道路の幅や重量制限、バックカメラなどの安全装備があるかなどをチェックします。中古車も多く出回っているので、ドラムの中の摩耗具合や羽根の厚み、油圧系統の状態などをしっかり点検することが大切です。
使った後はドラムをきれいに洗って、洗浄水も適切に処理する必要があります。最近では、ドラムの回転をリモートで監視したり、GPS と連動して効率的な配車を行ったり、デジタル技術を活用した省エネ化が進んでいます。将来的には電動化も期待されています。
生コン車は、ただ運ぶだけでなく品質管理も同時に行う「走るプラント」として、建設現場の生産性向上に大きく貢献している、なくてはならない存在なんです。
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