4トンユニック車のCAD図をお探しですね。
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4トンユニック車のCAD図を現場で活用する方法
工事現場の計画や設計の授業で「4トンユニック車のCAD図」が必要になることってよくありますよね。でも、実際に使えるレベルの図面や、どう活用すればいいかまで詳しく書かれた情報は意外と見つからないものです。
そこで今回は、無料で手に入る図面データの特徴から、4トン級ユニック車の基本的なサイズ、ファイル形式の選び方、実際の施工計画での使い方まで、わかりやすくまとめて説明します。
4トンユニック車のCAD図って何?どんな時に使うの?
4トンユニック車のCAD図は、トラッククレーンを「上から見た図(平面図)」と「横から見た図(立面図)」で表した2D図面が基本です。工事の計画図や道路使用の申請書、仮設工事の計画、荷物の積み込み計画などで使われます。学生さんの設計課題やBIMの参考資料としても活用されています。
この図面があると、車の大きさや荷台のサイズ、クレーンをたたんだ状態、ブームがどのくらい届くかなどがわかります。これによって、現場への運び込みルートや置き場所での取り回し、上にある設備との接触、作業に必要なスペース(アウトリガーの張り出しも含めて)を事前にチェックできるんです。
無料で配られている素材は、精密な機械設計用というより「レイアウトや干渉をチェックするための参考モデル」として考えると上手に使えます。実際の現場で使う前には、必ず使用する車両のメーカーや型式、作業範囲図と照らし合わせることを忘れずに。
代表的な仕様とサイズの目安
4トン級では、いすゞフォワードクラスのトラックに古河ユニックなどのクレーンを載せたものがよく使われています。例えば「4段ブーム・2.93t吊り・後ろに格納」という組み合わせがよく見かけられます。
レンタル会社のカタログを見比べてみると、全長は約8.2m、全幅約2.25m、全高約3.0m、荷台の長さは約5.4m、床面の高さは地上から約1.1mというのが一つの目安になります。
ブームの段数は3〜5段から選べて、同じ「4トン」でも実際に積める重さは約2.5〜2.75tの範囲で違いがあります。
図面を作る時は、「走行時(クレーンをたたんだ状態)」「設置時(アウトリガーを広げた状態)」「作業時(ブームの角度と回転)」の3つの状態に分けてブロック化すると、現場ごとの要求(狭い道の通行、現場での設置、吊り作業の範囲確認)に使い回しやすくなります。
数値はメーカーによって差があるので、最終的な判断は使用する型式の実測値と作業範囲図で確認してくださいね。
データ形式と入手時の注意点
無料で配布されているユニック車のCADデータは、AutoCAD系のdwgやdxf、Jw_cadのjwwなど複数の形式で公開されることが多く、古いバージョン(2004系)で配布されることもあります。平面図と立面図の基本的な外形が揃っていれば、レイアウト検討には十分使えます。
ただし、写真をもとにトレースしたものや「参考寸法」と注記があるデータも少なくありません。つまり「規格寸法の完全再現」ではなく「計画図用のおおよその形状」として理解し、最終的な干渉や安全性の検討は必ずメーカーの作業範囲図(アウトリガー設置寸法、定格荷重曲線、高さ制限)で確認するのが基本です。
関連業界(コンクリートポンプ車など)では、公式サイトや業界団体がdxfファイルを提供している例もあり、車両外形と作業範囲をCADで重ねるやり方が一般的になっています。ユニックでも同じように、「車両外形+アウトリガー設置+作業範囲」を一体で管理すると実務での使い勝手が良くなります。
実務での活用手順とコツ
取り込みと基準設定
図面はメートル単位で統一し、1:50や1:100を想定してスケールを確認します。挿入の基準点を「前輪の中心」や「荷台の後端」に合わせると、配置の調整が楽になります。レイヤは「VEH_TRUCK」「CRANE_BOOM」「OUTRIGGER」「TURNING」と機能別に分けておきましょう。
状態別ブロックの作成
格納状態、設置状態(張り出し幅)、作業状態(ブームの角度・回転)でブロックを用意します。作業半径の円(定格荷重の境界線はハッチや線の種類を変更)を重ねて、届く範囲と吊り能力の目安を見えるようにします。
寸法と安全性の確認
道路使用では全幅・全長に「アウトリガーの張り出し幅」を加えます。上空は電線・ひさし・梁下をクリアする高さの余裕を示し、転倒防止のため路面の支持力・敷き鉄板計画をメモしておきます。モーメントリミッターや高さ制限機能の有無も記載すると審査がスムーズです。
最終チェック
無料CADは参考形状として使い、採用する機械のカタログ寸法・作業範囲図で数値を修正します。PDF化する時はレイヤの表現と凡例(段数、吊り能力、張り出し寸法、注意事項)を一緒にして、現場・通行許可・協力会社間で同じ前提を共有できるようにします。
まとめ
これらのポイントを押さえれば、4トンユニック車のCAD図は単なる絵ではなく「根拠のある施工計画ツール」として活用できます。無料データを上手に使って、最終的には実際の機械の仕様で確認する——この二段構えが安全で効率的な現場づくりの近道です。
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