ピケ足場の図面の参考図をお探しですね。

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ピケ足場の図面作成を効率化!参考図とCADデータの活用術

ピケ足場(ビケ足場)は、くさび緊結式足場の中でも特に人気が高く、住宅から中規模建築まで幅広く使われています。現場で安全かつスムーズに組み立てるためには、しっかりとした仮設計画図と参考図が欠かせません。今回は、ピケ足場の図面を短時間で仕上げるコツから、参考図やCADデータの上手な使い方、描き方のポイント、法令や計算の注意点まで、初心者の方にも分かりやすくご紹介します。

まずは基本から!ピケ足場と参考図の関係を理解しよう

ピケ足場の最大の魅力は、支柱と布材をくさびでカチッと緊結できる構造。部材の互換性が良く、組み立てもスピーディーです。ただし、メーカーによって細かな寸法や記号が違うため、図面を描く前に「どのメーカーの規格で進めるか」をはっきり決めておくことが大切です。カタログの寸法と合わせることも忘れずに。

参考図は、平面や立面の配置、先行手摺やメッシュシート、幅木、朝顔(防護棚)、控え、腕木などの位置関係を素早くつかむための「お手本」として重宝します。とはいえ、参考図はあくまで一般的な例。実際の現場では、屋根の勾配やバルコニーの形、開口部の位置、隣地との境界、道路の使用許可、資材の搬入ルートなど、現場特有の条件で必ず調整が必要になります。

そこで大事なのが「参考図+メーカー基準+現場条件」の三つを必ずチェックすること。図面上で部材同士がぶつからないか、安全設備の高さが基準を満たしているかを、寸法を追いながら確認する習慣をつけましょう。

参考図とCADデータ、どこで手に入れる?選び方のコツ

参考図の入手先は主に4つあります。

**1. 社内の過去図面**
まずは自社の過去の案件から、建物の種類や足場の高さが似ているものを探してみましょう。コーナーの処理方法、バルコニー周りの工夫、ゲートや搬入計画、朝顔の位置など、使えるアイデアを抜き出します。

**2. 仮設設計事務所のサンプル**
専門業者が作成したサンプル図面や現場監督向けの解説資料から、平面・立面の描き方やチェックポイントを学べます。

**3. 現場監督向け資料**
業界誌や技術解説記事にも、実用的なヒントがたくさん載っています。

**4. メーカー・資材会社のCADデータ**
Jw_cadやDWG、DXF形式で提供される支柱、布材、手摺、ジャッキベース、ブラケットなどのパーツデータを活用。ダウンロード後は、レイヤや属性を自社の基準に合わせて整理しておくと便利です。

リース会社に相談すれば、部材の拾い方をアドバイスしてもらえたり、場合によっては図面作成を手伝ってもらえることも。ただし、「コピペして完了」というわけにはいきません。参考図はあくまで時短のためのツール。現場に合わせた寸法調整と安全装備の確認を繰り返して、初めて使える図面になります。

平面図・立面図の描き方とチェックのポイント

描き始めの準備

まずは敷地と建物の外形、通り芯、出入口、仮囲いライン、隣地境界、電線、樹木、道路幅員などの制約条件を図面に正確に描き込みます。次に足場の「離れ」(建物からの距離)を決定。設備や仕上げ材の出っ張り、庇、雨樋を考慮して統一します。

平面図のコツ

標準スパンで全体を割り付けながら、端部や開口部はブラケットや持ち出しで調整。コーナー部分は参考図から適切な納まり方(直交や抱き合わせ)を選んで、立面図で干渉がないかチェックします。バルコニー周りでは、作業用通路の幅確保と手摺の高さ、落下物防止対策が重要です。

立面図のポイント

支柱と布材の段数、先行手摺の連続性、壁つなぎのピッチ、朝顔の高さと出幅、メッシュシートや幅木の配置を明確に示します。通りごとに寸法を記入し、建物の基準レベルとの高低差も分かるようにしておきましょう。

最終チェックリスト

– 手摺・中さん・幅木の設置基準
– 開口部周りの隙間処理
– 搬入経路と荷揚げポイント
– 避難動線の確保
– 風荷重に対する壁つなぎ計画
– 既存構造やサッシとの干渉チェック

寸法線と注記は過不足なく配置し、現場の職人さんが迷わず読める図面を心がけましょう。

法令遵守と強度計算、運用のコツ

図面作成では、法令への適合と強度の確保が大前提です。労働安全衛生規則や関連指針(手摺・中さん・幅木・先行手摺、開口部の落下防止、積載荷重、作業床の幅など)をしっかり確認し、メーカーの技術資料に従って壁つなぎのピッチや控えの取り方を決めます。

高さや条件によっては、風荷重や地震時、積載荷重、朝顔の荷重などを検討した仮設計算書の添付が必要になることも。早めに必要書類の範囲を確認し、図面の注記と合わせておきましょう。

効率アップの運用術

Jw_cadやDWGで部材ブロックを標準化し、レイヤの命名規則、寸法スタイル、凡例のテンプレート化を進めると、作業効率が格段にアップします。現場からの修正や変更は必ず版管理し、写真や実測データを図面に反映してノウハウを蓄積していきましょう。

参考図は「生きた標準詳細集」として更新し続け、案件ごとに小さな改善を積み重ねることが、短納期でも品質を保つ秘訣です。リース会社や仮設設計の専門家と連携しながら、法令・メーカー基準・現場実態の三つのバランスを取って、図面の精度を磨いていきましょう。

まとめ

今回ご紹介したポイントを参考に、効率的で安全なピケ足場の図面作成にチャレンジしてみてください。最初は大変かもしれませんが、慣れてくれば必ず時短できるようになります!

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