4tユニック車の寸法図をお探しですね。
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4tユニック車の寸法図を使いこなそう!現場計画のための実践ガイド
4tユニック車は、都市部の工事から建築現場、設備の据付まで本当に幅広く使われているトラッククレーンですね。現場での安全な配置や搬入ルートを考える際には、実車の寸法図と作業範囲図をしっかり確認することが何より大切です。今回は、実際の現場で役立つ寸法の目安や図面の読み方、ブーム段数による違い、そしてCADデータを活用した現場計画のコツまで、実務に直結する内容をわかりやすくまとめました。
4tユニック車の寸法図、ここを見よう!
4tクラスのユニック車の寸法図では、基本的な全長・全幅・全高はもちろん、荷台の長さや幅、あおりの高さ、床面の地上高といった細かい部分まで記載されています。
よく使われる4t×3段ブーム車を例に挙げると、全長は約8,195mm、全幅は約2,260mm、全高は約3,020mmというサイズです。荷台は長さ約5,400mm×幅約2,140mmで、あおりの高さが約400mm、床面の地上高は約1,090mmといった感じです。
4段や5段ブーム仕様でも外形はそれほど変わらず、全長約8,180mm、全幅約2,250mm、全高約3,040mmで、荷台寸法もほぼ同じくらいです。ただし、メーカーや年式によって多少の違いはあるので、必ず実際の機械の型式で寸法図を確認してくださいね。
車幅が2.26m前後というのは、法律で定められた中型車の幅(2.5m以内)にしっかり収まっているので、狭い道路での対向車とのすれ違いや進入可否を判断する際の参考になります。荷台長5.4mは長い資材を運ぶ計画に直結しますし、床面地上高はフォークリフトでの積み込みや手作業での荷扱いのしやすさを考える上で重要なポイントです。
ブーム段数で変わる作業範囲、安全機能もチェック
寸法図と同じくらい大切なのが作業範囲図です。4tユニックの3段・4段・5段ブームは、収納時の大きさは似ていても、実際の作業半径やフックの高さ、持ち上げられる重量には違いがあります。
一般的な仕様では、3段ブームの積載荷重が約2,750kg、4段・5段では約2,500kgといった具合に、段数が増えるほどリーチは伸びますが、作業条件によって実際に扱える重量は制限されやすくなります。
作業範囲図を見る時は、アウトリガーをどのくらい張り出すか、作業半径に応じてどのくらいの重量まで扱えるか、ブームの角度と高さの関係などをしっかり読み取りましょう。
最近のレンタル機械には、過負荷を防ぐモーメントリミッターや高さ制限機能が付いているものが多く、建物や電線の近くでの作業でも、適切に設定すれば安全に作業できます。
ブームの格納位置には前方格納と後方格納の2つのタイプがあります。後方格納では荷台後方の空間や死角に、前方格納ではキャビン上の空間に注意が必要です。どちらの場合も、寸法図と作業範囲図で干渉する部分がないかしっかり確認しておきましょう。
寸法図の入手方法とCADデータの上手な使い方
各レンタル会社のホームページでは、4t×3〜5段ブームの外形寸法や荷台寸法、車両重量、乗車定員、燃料(ディーゼル、タンク容量100L程度)などの情報を公開しています。
施工計画図や道路使用の申請書類には、平面・立面での干渉確認が必要になることが多いので、CADデータを活用すると作業効率がぐっと上がります。ユニック車の平面図・立面図のCADデータ(DWG/DXF/JWW形式)を無料で配布しているサイトもあり、例えば4tユニック(4段・2.93t吊、いすゞフォワード、後方格納)のデータをダウンロードして計画図に貼り付けることができます。
ただし、これらのデータは写真を基に作成された参考図で、正式な規格寸法ではない場合が多いので注意が必要です。最終的な検討では、実際に借りる予定の機械のメーカー・型式の公式寸法図で必ず確認してください。
実際の作業では、1/100や1/200の縮尺で平面図に車両を配置し、アウトリガーの張り出しと干渉をチェックします。立面図では、フックの高さやブームの角度、庇や梁、電線などの障害物との距離を作業範囲図と合わせて検証すると、より正確な計画が立てられます。
現場計画のチェックポイント、寸法図の活用術
現場計画では、まず進入路の幅と曲がりやすさを確認します。全幅約2.25m、全長約8.18〜8.20mの車体が無理なく旋回できるかどうかを検討しましょう。門柱や曲がり角での余裕、車体の振り回しを平面図で確認するのがポイントです。
設置場所では、アウトリガーの張り出しと敷板の大きさ、地盤の強度を前提に、近くの建物や構造物までの距離を寸法図で確定します。立面では、収納時の全高約3.02〜3.04mを基準にして、ゲートや庇、配管などを通れるかどうかを判断し、作業時は作業範囲図で必要なフックの高さや半径、角度を逆算して障害物を避けるルートを考えます。
荷物の取り扱いでは、荷台長5.4m×幅2.14m、あおり高さ約400mm、床面地上高約1,090mmを基に、玉掛けの位置や荷物の形、フォークリフトと併用する場合の動線を組み立てます。
最後に、積載荷重(約2.5〜2.75t)と車両重量(約5.1〜5.3t程度:機種により差あり)から総重量の目安を把握し、仮設道路や既存の床の耐荷重、橋梁やピット蓋の許容荷重と照らし合わせて確認してください。
寸法図は「通れるか・置けるか・届くか」を数字で判断するための大切な道具です。現場の条件に合わせて、最新の実機図面で早めに検証することが、安全で無理のない計画を立てる一番の近道ですね。
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