くさび式足場のCADデータの使い方をお探しですね。

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くさび式足場のCADデータを使いこなそう!計画から数量まで効率アップの秘訣

くさび式足場の計画や見積もり、安全チェックを効率よく進めるには、CADデータの活用が欠かせません。メーカーが提供している正確な部材データと、無料で使えるテンプレートをうまく組み合わせれば、立面図・平面図・数量の計算まで一気にできちゃいます。今回は、信頼できるデータの入手先や図面作成のコツ、数量管理の工夫など、実際の仕事ですぐに使えるポイントをまとめてご紹介します。

CADデータを使うメリットと活用場面

くさび式足場は、建地や布材、ジャッキベース、手すり、幅木、筋交い、先行手すりなど、たくさんの部材を組み合わせて作ります。現場の条件に合わせて最適な組み合わせを考えるのは、結構大変な作業ですよね。

でも、CADデータを使えば話は別です。部材の正確なサイズや接続部分がきちんと表現できるので、建物の出っ張りや凹み、地面周りの納まり、開口部や庇への対応、壁つなぎの位置まで、目で見て確認できます。

さらに便利なのが、布材の配置やスパンの割り方をいくつかのパターンで比較検討できること。コピー機能を使って複数案を作り、コストと安全性のバランスが一番良いプランを素早く見つけられます。

メーカー純正のCADデータは、形状や寸法の信頼性が高く、法規や指針への適合性をチェックする際の基礎資料として重宝します。一方、ユーザーが作った無料データは、レイアウトの下書きや概算数量の算出に便利です。

両方をうまく使い分けて、最終的には必ず最新の基準と現場条件でしっかり検証する。これが実務での鉄則です。

無料で手に入るCADデータの入手先と注意点

メーカー系データ

**信和のCADダウンロード**
信和では「カタログ・CADダウンロード」のページで、足場図面用のCADデータを無料で提供しています。ダウンロード後はDXF形式のファイルになるので、DXFに対応したCADソフトが必要です。

主要な部材のデータが中心なので、細かい部品や周辺機材については、カタログと合わせて使うのがおすすめ。SPS(次世代足場)やシンワキャッチャー(壁つなぎ関連)など、製品別のデータも用意されているので、正確な外形やピッチを確認したい時に役立ちます。

フリー系データ

**CAD-DATA.com**
こちらのサイトには、くさび式足場のJw_cad(.jww)データが公開されています。色分けで数量を拾いやすく工夫された一側足場のテンプレートなど、実用的なデータが見つかります。

使用時の注意点

どのデータを使う場合でも、利用前にサイトの利用条件や注意書きを必ず確認しましょう。また、寸法や規格が実際の現場に合っているかの再チェックも大切です。

異なる形式のデータを混在して使う時は要注意。DXF⇔DWG⇔JWWの変換で、尺度がずれたり、文字が化けたり、レイヤが崩れたりすることがよくあります。変換直後に基準点・単位・線種・レイヤ名をチェックして、プロジェクトの標準に合わせて整理しておくと、後の作業がスムーズになります。

立面図作成のポイントと安全基準の押さえ方

立面図は、安全性・コスト・作業のしやすさを左右する重要な図面です。適当に作るわけにはいきません。

基準に沿った作図

仮設工業会の「くさび緊結式足場の組立及び使用に関する技術基準」を基に、以下の項目をしっかりと表記します:

– 地面の納まり(ジャッキベースの設置高さと敷板)
– 建地の芯の通り
– 布材・手すりの設定
– 幅木の位置
– 筋交いの位置と本数
– 壁つなぎのピッチ

労働安全衛生規則(第564条・第565条)で決められている作業床の幅、手すりの高さ・中さん、開口部の養生なども忘れずに記入。最新の解釈やQ&Aを参照して、曖昧な部分を残さないことが重要です。

メーカー固有の仕様への対応

メーカーによって部材のサイズや先行手すりの仕様が違うので、図面を描く前にどこのメーカーの製品を使うかを決めておきましょう。

例えば、ダイサンのビケ足場系で計画するなら、そのピッチやジョイント位置に合わせて壁つなぎができるかどうか、出幅はどうするかを検討します。庇やアール面では特に部材同士の干渉をていねいにチェックして、必要なら持送りや特別なブラケットの代替案も図面に入れておきます。

数量拾い・管理を楽にするCAD運用術

数量の計算と部材番号の管理は、レイヤの使い方とブロック化がカギになります。

レイヤとブロックの活用

建地・布・手すり・幅木・筋交い・ジャッキ・壁つなぎなど、部材ごとにレイヤを分けて管理します。同じ長さの部材はブロック(セル)にまとめて、属性に品番・長さ・重量の情報を持たせると、数量の拾い出しが自動でできるようになります。

色分けテンプレート(無料データでよく見かける工夫)を使えば、違いが一目で分かって、現場での説明にも便利です。

図面間の整合性確保

立面・平面・詳細図の整合性は、外部参照機能で一元管理しましょう。通り心・地面レベル・スパンの基準を共有の基準線で固定しておけば、ちょっとした修正が他の図面に影響することもありません。

実用的な運用のコツ

DXFでもらったメーカーの形状データは参照専用にして、プロジェクト標準の線種・記号・寸法スタイルに合わせた「計画用ブロック」を別に用意すると、図面の見た目と集計作業の両方がうまくいきます。

最後に、数量表には安全の余裕分や端数調整を明記して、仮設工業会の指針と労安法令で求められる付帯材(手すり・幅木・開口養生など)も漏れなく計上しましょう。

まとめ

CADはあくまでも道具です。最終的な判断は現場の条件と最新の基準に照らし合わせて、監理者・元請・足場の有資格者みんなで話し合って決めることが大切です。

でも、その判断を支える資料作りや検討作業を効率化するために、CADデータは本当に強い味方になってくれます。今回紹介したポイントを参考に、ぜひ日々の業務に活かしてみてください。

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