10トンダンプの寸法と図面をお探しですね。
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10トンダンプの選び方と図面の見方を分かりやすく解説
建設現場でよく見かける10トンダンプ。実は「10トン」という名前でも、実際に積める重さや大きさは車によって全然違うんです。現場に合った1台を選ぶには、法律で決められた最大サイズだけじゃなく、荷台の大きさや車体のバランス、ダンプの角度なども細かくチェックする必要があります。今回は、そんな10トンダンプの基本的なサイズと、図面の読み方のコツをまとめてみました。
10トンダンプってどのくらいの大きさ?
日本では大型トラックの大きさに上限があって、長さ12m以内、幅2.5m以内、高さ3.8m以内と決まっています。でも実際の10トンダンプ(3軸・6輪駆動が一般的)は、もう少し小さめで作られています。
**実際のサイズの目安**
– 全長:約7.7~8.8m
– 全幅:約2.49m
– 全高:約3.2~3.6m
– 車両総重量:19.9~25tくらい
– 最大積載量:8~12t程度
車体の前の出っ張り(前オーバーハング)は約1.3~1.5m、タイヤとタイヤの間隔(ホイールベース)は約3.8~4.3m、後ろの出っ張り(後オーバーハング)は約2.0~2.5mが標準的です。
同じ「10トン」という名前でも、ダンプは荷台を上げ下げする装置(油圧シリンダーなど)が付いているため、普通の平ボディトラックより重くなって、その分積める量は少なくなりがちです。
まずは「外形図」で全体のサイズと最小回転半径(だいたい10~11m)を確認して、現場の道路幅や曲がり角、高さ制限と合うかチェックしましょう。
荷台の大きさと仕様をチェック
土砂を運ぶダンプの荷台内側のサイズは、長さ約5.2~5.5m、幅約2.2~2.25m、あおりの高さ約0.55~0.8mが一般的です。
荷台の容積は「長さ×幅×高さ」で計算できます。例えば5.3m×2.22m×0.65mなら、約7.6立方メートルになります。
**用途別の仕様**
– **骨材・アスファルト用**:床板6~9mm、あおり4.5~6mmの丈夫な鋼板
– **深ダンプ(スクラップ・廃材用)**:高さ1.1~1.6mで容積重視、ただし土砂は積載禁止
荷台の後ろのゲート(テールゲート)は、上に跳ね上がって自動で開くタイプが主流です。ダンプの角度は45~50度くらいで、荷物がしっかり落ちて、なおかつ天井にぶつからない設計になっています。
荷台の床面は地上から約1.05~1.2mの高さにあるので、ショベルカーなどで積み込む時の高さと合わせる必要があります。
図面の読み方のコツ
図面は「横から見た図・上から見た図・後ろから見た図」の3つが基本です。
**横から見た図(側面図)**では、全長がどう分かれているか(前の出っ張り+タイヤ間の距離+後ろの出っ張り)を確認します。荷台を上げた時の一番高いところの高さも重要です。
**上から見た図(平面図)**では、車体の幅や荷台の幅、燃料タンクや工具箱の出っ張り具合をチェックします。
**後ろから見た図(後面図)**では、荷台の内側の幅やゲートの開き方、跳ね上げた時の有効幅を確認できます。
図面には、運転席の後ろから後輪の中心までの距離(CA寸法)、荷台を支える部品の位置、最小回転半径なども書かれているので、現場で使えるかどうかの判断材料になります。
選ぶ時のチェックポイント
**現場の制約を確認**
– 門や高架の高さ、電線の高さ
– 積み込み場所の広さや道幅
– 回転に必要なスペース
– ダンプを上げた時の上空の余裕(最低1mは欲しい)
**積載量と容積のバランス**
運ぶものの重さ(比重)によって、必要な荷台の大きさが変わります。砂利や砕石(比重1.5~1.7)とアスファルト(比重約2.3)では、同じ重さでも体積が全然違うからです。
**重量配分**
荷台が長すぎたり、後ろに重い装備を付けすぎたりすると、後輪に重さが偏って法律違反になることがあります。事前にメーカーの「重量配分図」で確認しましょう。
**耐久性と保守性**
床板の厚さ、補強材の間隔、部品の点検しやすさなど、長く使うための仕様も大切です。
**法律・許可関係**
サイズや重量が上限に近い場合は、特別な許可が必要になることがあります。ライトや反射材の位置も法律で決まっています。
まとめ
代表的な例として「全長約8.2m、全幅2.49m、全高3.35m、荷台内法5.3×2.22×0.65m、ダンプ角48度」という構成なら、多くの土砂・骨材現場で使えます。
ただし、同じスペックでもメーカーや架装業者によって細かい違いがあります。最終的には必ず最新の図面と重量配分表で確認して、現場の実際のサイズと照らし合わせて「走れる・積める・安全にダンプできる」の3つを満たす1台を選んでください。
事前の確認をしっかりやっておけば、現場で「あれ、入らない!」「思ったより積めない!」といったトラブルを防げますよ。
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