16tラフタークレーンの性能表の読み方をお探しですね。
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16tラフタークレーンの性能表を読もう!現場で失敗しない使い方ガイド
現場で16tラフタークレーンを使うとき、性能表を正しく読めるかどうかで、安全性も作業効率も大きく変わってきます。「16tだから16トン吊れる」と思ったら大間違い!実際は、アウトリガーの出し方、ブームの長さ、作業する距離、向きなど、いろんな条件によって吊れる重さは変わります。今回は、初心者でも迷わないように、性能表の読み方と実際の使い方をわかりやすく説明します。
まずは基本を押さえよう!16tって何のこと?
「16t」というのは、一番良い条件で吊れる最大重量のクラスを表しています。つまり、ブームを一番短くして、クレーンに一番近いところで、アウトリガーを目いっぱい張り出して、どの方向にも回せる状態での話です。条件が一つでも変われば、吊れる重さはガクッと下がってしまいます。
性能表には、こんな項目が載っています:
– アウトリガーの張り出し幅別の能力(全張り・中間・最小)
– ブームの長さ(7〜28mなど)
– 作業半径ごとに吊れる重さ
– ジブ(補助ジブ)を使うときの能力
– 走行しながら吊るときの能力
– フックや玉掛け道具の重さ一覧
– ロープの強さと必要な本数
まず、自分がやりたい作業がどの表に当てはまるかを確認して、「定格総荷重」がフックや玉掛け道具の重さを含むのか含まないのかをチェックしましょう。日本製のクレーンは「荷物+フック・玉掛け道具の合計」で表示されることが多いです。
表の読み方のコツ
性能表を読むときは、条件を一つずつ決めてから数値を見るのがポイントです。
**手順はこんな感じ:**
1. アウトリガーの張り出し幅を決める(全張りが一番強力、中間・最小だと能力がガクンと下がります)
2. ブームの長さを選ぶ(長くなるほど同じ距離でも吊れる重さは減ります)
3. 作業半径を確認する(フックの中心からクレーンの回転中心までの水平距離)
4. 回転範囲をチェック(360度回せるか、前方や側方だけかなど)
5. ジブを使うときは専用の表で確認
たとえば、アウトリガー全張り・ブーム20m・半径10mで「6.0t」と書いてあったら、これが定格総荷重です。実際に吊れる荷物の重さは、ここからフックや玉掛け道具の重さを引いた分になります。
実際に計算してみよう
**例:** アウトリガー全張り、ブーム15m、半径6mの場合
– 性能表で定格総荷重:8.0t
– フック重量:0.25t
– 玉掛け道具:0.15t
– 実際に吊れる荷物 = 8.0 – (0.25 + 0.15) = 7.6t
さらに、巻上げロープの強さも確認が必要です。1本あたり2.5〜3.2t程度が一般的で、7.6tを安全に吊るなら4本掛けが必要になります。ロープの本数が足りないと、フックが滑ったりロープが切れたりする危険があります。
ジブを使うときは、フックが小さくなったりロープの本数に制限があったりするので、ジブ用の表・フック表・ロープ表を全部まとめて確認しましょう。
現場で気をつけたいポイント
**走行しながら吊るとき(オンラバー)**
アウトリガーを出さずに走りながら吊る作業は、かなり制限が厳しくなります。16t機でも1〜3t程度、短い距離、ゆっくり走行、限られた角度でしか使えません。必ず専用の表で確認して、路面は平らで固く、段差のない場所を選びましょう。
**地盤と風の影響**
アウトリガーを使うときは、地面の強さと敷板のサイズをしっかり計算しましょう。風速10m/s以上では作業中止が一般的ですが、機種や作業内容によって違うので、取扱説明書を確認してください。
**安全余裕を忘れずに**
性能表の数値は理論上の上限です。実際の作業では5〜20%の余裕を見て、作業半径は実測し、ブームのたわみや荷物の揺れにも注意を払い、無線での合図を徹底しましょう。
まとめ
性能表は機種ごとに違います。必ず使用するクレーンの最新版を持参して、条件が一つでも変わったら読み直すクセをつけましょう。最初は複雑に感じるかもしれませんが、慣れてくれば安全で効率的な作業ができるようになります。わからないことがあったら、必ず経験者に相談してくださいね。
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