ARESの操作マニュアルをお探しですね。
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ARESで始めるCAD入門:初心者でもすぐに図面が描けるようになる完全ガイド
CADって聞くと「難しそう…」と思うかもしれませんが、基本的な道具の使い方と流れを覚えてしまえば、意外とスムーズに図面が描けるようになります。今回は、DWG互換のCADソフト「ARES」を使って、セットアップから実際の図面作成まで、段階を追って説明していきます。実際に作業していてつまずきやすいポイントや、正確で速い作図のコツも一緒にお伝えしますので、今日からすぐに役立つはずです。
まずは環境を整えよう
ARESをインストールしたら、最初に設定を整えておくことが大切です。後で「あれ?なんか変だな」となるのを防げます。
基本設定のポイント
新しい図面を作るときのテンプレート(ひな型)は、機械の図面なのか建築の図面なのかによって選び分けましょう。長さの単位(ミリメートル、メートル、インチなど)や角度の表示方法、小数点以下の桁数も最初に決めておきます。
自動保存の機能は5〜10分間隔に設定しておくと安心です。せっかく描いた図面が消えてしまうのは本当に辛いですからね。保存先のフォルダも分かりやすい場所にしておきましょう。
作図を楽にする設定
グリッド(方眼紙のような格子)やスナップ(点に吸い付く機能)の間隔を適切に設定すると、きれいに描けます。エンティティスナップという機能では、線の端点や中点、交点、垂直な点、円の中心などに自動で合わせてくれるので、必要なものを有効にしておきましょう。
よく使うコマンドにはショートカットを設定すると作業が早くなります。設定が完了したら、プロファイルとして保存しておけば、別のパソコンでも同じ環境がすぐに作れます。
画面の見方と基本操作
ARESの画面は、上部のメニューやリボン、左右のツールパネル、中央の図面エリア、下部のコマンドラインなどで構成されています。
ファイル操作
新規作成、開く、保存、名前を付けて保存といった基本的なファイル操作は、テンプレートと保存場所を意識して行いましょう。PDFや画像として書き出すこともできるので、用途に応じて使い分けます。
画面の操作
マウスのホイールを回すと拡大・縮小、ホイールを押し込んで動かすと画面をスライドできます。特定の範囲を拡大したり、全体を表示したりする機能も組み合わせて、見たい部分を素早く表示しましょう。
正確に描くためのコツ
精度の高い図面を描くには、エンティティスナップ機能が重要です。必要なスナップだけを有効にすると、間違った場所に吸い付くのを防げます。
直交モードをオンにすると、水平・垂直方向にしか線が引けなくなるので、きちんとした図形が描けます。座標入力では、絶対座標、相対座標、極座標を使い分けると、思った通りの位置に正確に描けます。
図形を描いてみよう
基本図形の描き方
**線分**は図面の基本中の基本です。直交モードと極座標入力を組み合わせると、長さと角度を正確に指定できます。
**構築線**は無限に長い補助線で、中心線や基準線を描くのに便利です。最初は大胆に引いておいて、後で不要な部分をカットすればOKです。
**四角形**は対角線で指定したり、面積を指定したりできます。**ポリライン**は複数の線や弧を一筆書きでつなげたもので、後でハッチング(模様)を付けたり、立体にしたりするときに便利です。
**円弧**は3点を通る円弧や、開始点・終了点・半径を指定する方法など、条件に応じて描き方を選べます。**円**も中心と半径、2点を通る円、3点を通る円など、いろいろな描き方があります。
仕上げのポイント
図形を描いたら、レイヤー(層)、線種、色、線の太さなどを整えましょう。ハッチング(塗りつぶし)を使うときは、図形がきちんと閉じているかを確認してから行うと、思った通りの範囲が塗りつぶされます。
最後に印刷プレビューで確認して、線の見え方や用紙のサイズが適切かチェックしましょう。
図形を修正・編集しよう
設計は変更がつきものです。効率よく修正する方法を覚えておきましょう。
よく使う修正コマンド
**コピー**は基準点を決めて、そこからどの方向にどれだけ離すかを指定します。**鏡像**(ミラー)は対称軸を決めてから行うと、きれいに反転できます。
**移動・回転・拡大縮小**は、どこを基準にするかが重要です。既存の寸法に合わせたいときは、参照機能を使うと便利です。
**オフセット**は元の図形と平行に、一定距離離れた図形を作る機能です。角の処理方法(鋭角、丸め、延長)を適切に設定しましょう。
**配列複写**は図形を規則的に並べる機能で、直線状に並べたり、円形に配置したりできます。
細かい調整
**ストレッチ**は図形の一部分だけを引き延ばす機能です。窓選択で動かしたい部分だけを選んで使います。
**面取り**と**フィレット**は角を削ったり丸めたりする機能で、距離や半径を指定して図形の接続部分をきれいに仕上げます。
**トリム**(切り取り)と**延長**は、不要な部分を削除したり、足りない部分を伸ばしたりする機能です。境界となる図形を先に選んでから操作すると、スムーズに作業できます。
まとめ
ARESを使った図面作成は、最初の設定をきちんと行い、基本操作を覚えてしまえば、思っているより簡単です。エンティティスナップや直交モードなどの補助機能を活用して、正確で効率的な作図を心がけましょう。
修正作業では、適切な選択方法とコマンドを組み合わせることで、少ない操作回数で正確な変更ができるようになります。最初は時間がかかるかもしれませんが、慣れてくると驚くほど速く、きれいな図面が描けるようになりますよ。
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