DWGファイルとJWWファイルの変換について情報をお探しですね。
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図面のやり取りでよくある「DWGが開けない」「JWW指定だけど自社はAutoCAD」問題を解決しよう
図面のやり取りで「相手から届いたDWGが開けない」「納品はJWW指定だが自社はAutoCAD」という悩みは本当によくありますよね。DWGとJWWはCADの”言語”が違うので、正しく変換しないと文字化けや尺度ズレ、線種の崩れが起きてしまいがちです。
この記事では、DWGとJWWの基本的な違い、変換の方法と手順、注意すべきポイント、そして無料から使えるオンライン・オフラインの変換サービス活用術まで、実務で本当に役立つポイントをまとめてみました。
DWGとJWWの違いと、なぜ変換が難しいのか
DWGはAutoCAD系の標準的なバイナリ形式で、JWWはJw_cadのネイティブ形式です。この2つは思った以上に違いが多いんです。
レイヤー管理の方法、文字や寸法のスタイル設定、線種・線幅の扱い、円弧・スプラインの描画方法、モデル空間と紙空間の概念など、基本的な部分から違いがあります。
特に厄介なのが日本語フォントの問題です。SHXフォントとTrueTypeフォントの相違や漢字コードの扱いが違うため、文字化けや字体の置き換えが起きることがよくあります。
また、Jw_cad側はmmベースでの作図が一般的で、DWG側は図枠をペーパー空間で管理する運用が多いなど、作図の文化や作法の違いも変換を難しくしています。
こうした理由から、単純にファイル拡張子を置き換えるだけでは上手くいかず、変換時のマッピング(フォント・線種・レイヤー・尺度の対応付け)や事前のデータクリーニングが品質を左右するんです。
変換方法の選択肢:オンライン、オフライン、中間形式を使い分けよう
手軽に試すならオンライン変換サービス
とりあえず試してみたいなら、オンライン変換サービスが便利です。会員登録だけで使えるものが多く、例えばDAREの2D変換サービスなら、DWG/JWW間の変換はもちろん、DXF・SXF・PDF・画像(JPEG/PNG/TIF/BMP)などにも対応していて、ブラウザからファイルをアップロードするだけで変換できます。
AutoCADなどの追加ソフトをインストールする必要もないので、気軽に試せるのが魅力ですね。
本格運用なら有料プランやオフライン版を検討
案件が多い場合は、回数制限なしで2D変換が使えるプランや、画像をDWG・DXF・JWWへ高精度にベクター変換できるサービスも便利です。
機密性を重視したい場合や一括処理が必要なら、Windows用のオフライン変換アプリがおすすめ。複数図面の一括変換ができて、ネット接続も不要なので安心です。Jw_cadと連携して使える専用アプリもあります。
困ったときは中間形式を活用
どうしても変換が上手くいかない図面は、DXFやSXFを中間形式にして段階的に変換する方法も効果的です。遠回りに見えますが、意外とこれで解決することが多いんです。
実務で使える変換手順とコツ:品質を落とさないDWG⇄JWW変換
基本的な流れはそれほど複雑ではありません。順を追って説明しますね。
(1)元データの整理・クリーニング
DWGファイルの場合は、まずPURGEやAUDITコマンドで不要データを削除し、使わないレイヤーも整理しておきます。外部参照がある場合はバインドして、ペーパー空間とモデル空間の構成も確認。プロキシオブジェクトがあれば処理しておきましょう。
(2)変換設定の調整
出力形式(DWG→JWWまたはJWW→DWG)を選んで、フォント・線種・線幅・尺度のマッピングを意識します。
特にSHXフォントが相手側にない場合は、等幅系のTrueTypeフォントに置き換えるか、文字をジオメトリ化(図形化)するかの判断が重要です。
(3)変換実行
オンラインサービスならファイルをアップロードして待つだけ。オフラインアプリなら、バッチ指定で一括処理もできます。
(4)結果の検証
これが一番大切です。変換先のCADで実際に開いてみて、以下の点をチェックしましょう:
– 文字化けしていないか
– 寸法値や尺度は正しいか
– ハッチングが崩れていないか
– ブロックが正しく表示されるか
– レイヤー名が適切に変換されているか
問題があったら、DXF経由やSXF経由に切り替えたり、書き出しバージョン(DWG 2018など)や単位設定、用紙スケールの設定を見直してみてください。
画像やPDFからの変換も活用しよう
元データが画像やPDFの場合は、ラスター→ベクター変換を使うとトレース作業を大幅に削減できます。手作業でトレースするより断然効率的です。
よくあるトラブルと対処法、運用のコツ
文字化け対策
フォント置換表を整備して、漢字コードを統一するのが基本です。相手先で使えるフォントのリストを事前に確認しておくと、後々のトラブルが減ります。
尺度ズレの解決
単位(mm/inch)、図面尺度、用紙倍率の3つをしっかり確認しましょう。この3つのうちどれか1つでもズレていると、全体の尺度が狂ってしまいます。
線種の問題
線種スケールの設定と、独自線種の代替設定を見直すことで改善できることが多いです。
表示の乱れ
巨大な座標値や遠くにある要素があると表示が乱れることがあります。図形を原点近くに移動してからクリーニングして変換すると良いでしょう。
紙図面・スキャン画像の活用
紙の図面やスキャン画像からCADデータを作る場合は、ラスベク変換を活用して、文字のOCR設定や精度設定を調整すると、CAD化の品質がぐっと上がります。
セキュリティと運用のベストプラクティス
機密性の高い図面は、基本的にオフライン変換を使いましょう。オンラインサービスを使う場合は、社内規程に従って必要に応じてマスキングや分割を行うのが安全です。
運用面では、共通のテンプレート(レイヤー命名規則・線幅・フォント・尺度設定)を発注側と共有しておくと、後々のトラブルが激減します。
また、いきなり本番ではなく、まず小規模なサンプルで試験変換→合意→本番という段取りを踏むことで、失敗のリスクを大幅に減らせます。
案件数が多い場合は一括変換できるオフラインツールを、継続的な取引がある場合は回数制限のないプランを用意しておくと、納期と品質の両立がしやすくなります。
DWGとJWWの変換は最初は戸惑うかもしれませんが、基本的なポイントを押さえれば必ず上手くいきます。この記事が皆さんの実務に少しでもお役に立てれば嬉しいです。
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