DWGをDXFへ変換する方法をお探しですね。
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CAD図面の変換テクニック:DWGからDXFへの上手な変換方法
CAD図面を他の人と共有したり、違うソフトで使ったりするとき、AutoCADのDWGファイルをDXF形式に変換することがよくありますよね。オンラインでもパソコン上でも、いろんな方法があります。どの方法を選ぶかは、使う目的やセキュリティの心配度によって決まります。今回は、基本的な仕組みから実際の手順、きれいに変換するコツ、よくあるトラブルの解決法まで、わかりやすく説明していきます。
DWGとDXF、何が違うの?なぜDXFに変換するの?
DWGはAutodeskが作ったファイル形式で、2Dや3Dの図形、レイヤー、ブロック、寸法の設定など、たくさんの情報をぎゅっと詰め込んで保存できます。一方、DXF(Drawing Exchange Format)は、違うCADソフト同士でデータをやり取りするために作られた形式で、多くのソフトで読み込めるのが特徴です。
DXFの良いところは、AutoCAD以外にもLibreCADやCorelDRAW、工場で使う加工用ソフトなど、いろんなツールで開けることです。だから、社外の人との共同作業や製造現場への連携にとても便利なんです。
ただし、DXFにはちょっとした欠点もあります。テキスト形式のDXFはファイルサイズが大きくなりがちで、DWG特有の機能(一部の注釈機能など)がうまく再現されないこともあります。変換する前に、相手がどのバージョン(R12、2000、2010、2018など)に対応しているか、2Dだけでいいのか3Dも必要なのかを確認しておくと安心です。
オンライン変換:手軽で早い方法
インターネット上でDWGからDXFに変換できるサービスは、ソフトをインストールしなくても使えて、とても便利です。使い方は簡単で、DWGファイルをブラウザにドラッグ&ドロップして、変換ボタンを押すだけ。数秒から数十秒でDXFファイルができあがります。
複数のファイルを一度に変換できるサービスもあり、Chrome、Edge、Firefox、SafariなどのブラウザやWindows、Mac、Linux、スマホでも使えます。無料で使える場合は1ファイル100MB程度の制限があることが多く、変換後のファイルは一定時間で自動削除されるなど、安全面にも配慮されています。
ただし、機密性の高い設計図や未公開の製品図面は、会社の規則に従って、インターネットにアップロードしない方が良い場合もあります。オンライン変換は、試作段階での共有や急いでいるとき、小さなテストファイルなど、スピードを重視する場面で特に役立ちます。
オフライン変換:確実で安全な方法
パソコン上で変換する場合、AutoCADを持っているなら「名前を付けて保存」からDXF形式を選んで、必要なバージョン(R12、2000、2010、2018など)を指定するのが一番確実です。
AutoCADがなくても大丈夫!Autodeskが無料で提供している「DWG TrueView」というソフトを使えば、フォルダ単位でまとめてDXFに変換できます。また、「ODA File Converter」という無料ソフトもあり、Windows、Mac、Linuxで使えて、細かい設定もできるので便利です。
DraftSightやBricsCADなど他のCADソフトでも、「エクスポート」機能でDXFに変換できます。機密データや大きな3Dモデルを扱うときは、これらのオフライン方法が安心で確実です。変換後は必ず他のソフトで開いて、寸法や線の種類、文字化け、ハッチング(塗りつぶし)が正しく表示されているかチェックしましょう。
きれいに変換するためのコツ
変換の品質は、事前の準備で大きく変わります。まず、不要な要素を削除(PURGE)して、図面の整合性をチェック(AUDIT)しておきます。外部参照がある場合は、統合しておくと欠落を防げます。
単位設定や縮尺を統一し、モデル空間とペーパー空間のどちらを出力するかも決めておきましょう。工場での加工に使う場合は、曲線(SPLINE)を直線の集合(ポリライン)に変換したり、点線や中心線の表示設定を調整したりすることが大切です。
フォントについては、相手先で同じフォントがないと別のフォントに置き換わってしまうことがあります。読みやすさを重視するなら、一般的なフォントを使うか、文字を図形として変換する方法もあります(ただし、後で編集しにくくなります)。
ハッチング(塗りつぶし)は密度やグラデーションで表示されないことがあるので、必要なら境界線だけを渡す方法も効果的です。3D要素は2Dに変換したり、注釈の縮尺が崩れないかチェックしたりと、用途に応じて前処理をしておくと良いでしょう。
最終的には、実際に相手が使うソフトで開いて確認するのが一番確実な品質保証になります。
変換作業は最初は少し面倒に感じるかもしれませんが、コツを覚えれば効率よくできるようになります。用途に合わせて適切な方法を選んで、スムーズなデータ共有を実現してくださいね。
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