Jw_cadによる地積測量図の作成方法をお探しですね。
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Jw_cadで地積測量図を作ろう!座標から完成まで分かりやすく解説
地積測量図って聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、実は無料のJw_cadを使えば意外と簡単に作れるんです。土地の境界点の位置や距離、面積などを正確に示すこの図面を、スプレッドシートと組み合わせて効率よく作成する方法をご紹介します。
まずは準備から始めよう
最初に用意するのは、境界点の座標が書かれた表です。普通は「点名(P1、P2など)」「X座標」「Y座標」「備考」といった項目で、メートル単位で書かれています。
ここで大切なポイントが一つ。図形をきちんと閉じるために、最初の点(例:P1)を座標リストの一番最後にもう一度書いておきましょう。これは測量の現場でよく使われる方法です。
他にも確認しておきたいことがあります:
– 測量した日付
– 座標系の種類(公共座標か任意座標か)
– 図面の縮尺
– 隣の土地の地番
– 方位の基準
Jw_cadの準備では、レイヤ(境界線用、寸法用、注記用、枠用など)と線の色や太さを最初に決めておくと、後の作業がスムーズになります。
用紙サイズは地積測量図でよく使われるB4ですが、Jw_cadにB4の設定がない場合は、プリンタ側でB4を選ぶか、A3の紙にB4の枠を描いて使います。
作業の流れは「座標の整理→読み込み→寸法・面積計算→注記・枠→出力」の順番。この順序で進めると、やり直しが少なくて済みます。
座標データをJw_cadに取り込もう
ExcelやGoogleスプレッドシートで座標をきれいに並べて、タブ区切りのテキストファイルにできるよう準備します。ここでも忘れずに、最初の点を最後にもう一度入れて図形を閉じておきましょう。空白行や全角スペースがあると読み込みでエラーになるので、事前に取り除いておきます。
Jw_cadでは「その他→座標ファイル」から新しいファイルを作って、座標表を貼り付けて保存します。次に同じコマンドでそのファイルを指定し、読み込み時の単位を「m」に変更します。
ここで注意したいのが座標の向きです。測量の現場では「Xが縦、Yが横」という座標系がよく使われますが、Jw_cadは数学でよく使う「X横、Y縦」の座標系です。この違いを調整するため、必ず「YX座標読込」を選択してください。
読み込む位置は自由ですが、後で枠に合わせることを考えると、原点の近くや紙の中央あたりに置くのがおすすめです。
読み込みが終わったら、最後の点から最初の点への線を引いて図形を閉じます(最初の点を最後に入れ忘れた場合)。境界線は専用のレイヤにまとめて、間違って編集しないようにロックしておくと安心です。
寸法や面積の計算をしよう
図形ができたら、境界点に番号を付けて、各辺に実際の長さ(寸法)を入れていきます。境界線は0.2mm以下の細い線で、寸法の文字は読みやすい大きさで統一します。
面積はJw_cadの測定機能で計算できますが、実際の仕事では「求積表」を自動で作ってくれる外部変形というツールを使うことが多いです。座標から距離・方位・面積まで表にしてくれる便利なツールがあります。
スプレッドシートが得意な人なら、同じ座標データでシューレース公式(靴紐公式)を使って面積を計算し、「座標計算による」と書いて図面に貼り付ける方法もあります。
求積表には次の項目を入れます:
– 地積(平方メートル)
– 計算方法(座標計算など)
– 各辺の距離
– 計算の誤差について
– 四捨五入のルール
方位は北を基準にして矢印と角度で示し、隣の土地の地番や所有者名を各辺の外側に書きます。測量した日付、座標系、基準点の情報も忘れずに記録しましょう。
図面の枠と様式を整えて完成させよう
図面の様式では、B4サイズ(257×364mm)を基準に、外枠とタイトル欄、縮尺、地番、住所、申請者、作成者、作成日、方位、求積表の配置を考えます。
Jw_cadでB4が選べない場合は、印刷設定をA3にして、実際の作業スペースにB4の実寸サイズの枠(内側に10~15mm程度の余白)を描いて、その中に収める方法が実用的です。
線は見やすい細線を中心に、寸法や注記の文字は統一し、縮尺は図面タイトルと実際の寸法スタイルで合わせます。
完成前のチェックポイント:
– 縮尺バーと実際のスケールが一致しているか
– 境界線が切れていないか
– 文字が重なっていないか
– 北矢印の向きは正しいか
– 求積表の数値(面積・辺の長さ・合計)は合っているか
PDF出力する時は、プリンタの設定を必ず「実サイズ」または「拡大縮小なし」にして、用紙サイズをB4、向きを図面に合わせて選択します。
最後に、地積と登記申請に必要な項目がすべて揃っているか、図形がきちんと閉じているか、座標と寸法に間違いがないかを再確認すれば完成です。
Jw_cadなら座標入力から仕上げまで一貫して作業できるので、一度テンプレートを作っておけば、次回からはもっと早く、安定した品質で地積測量図が作れるようになりますよ。
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