Jw_cadでの足場図面の書き方をお探しですね。
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Jw_cadで足場計画図をサクサク描くコツ
足場計画図をJw_cad(JWW)で描くとき、「正確に、早く」仕上げるには準備が9割です。現場の条件をしっかり読み取って、CADの設定を整えて、割付の考え方を決めておく。この流れを身につけておけば、クサビ式足場の図面も迷わず描けるようになります。
平面図から始めて、立面図・断面図へ進み、最後に数量を拾う。この順番で、仮線とブロック図形をうまく使いながら進めていきましょう。
まずは準備から!JWWの環境を整えよう
最初にやることは、設計図からの情報整理です。方位、通り芯、壁の位置、敷地の境界線、階の高さ、建物の最高部、出入口やベランダの開口部など、必要な情報をピックアップしていきます。
元の図面がPDFや画像ファイルの場合は、PDF2DXFやPDF2JWW、Illustratorなどを使ってDXF形式に変換してからJWWに取り込みます。画像を直接貼る場合は専用のプラグインを準備しておきましょう。ここで大切なのが、必ず基準となる寸法を2点で実測して、縮尺が正しいかチェックすること。変換したデータは意外と誤差が出やすいんです。
次はレイヤの設定です。例えば:
– 0番:建物本体
– 1番:仮線(割付を検討するとき用)
– 2番:足場の確定線
– 3番:寸法線
– 4番:文字や注記
– 5番:ブロック図形と集計用
こんな感じで分けておくと、後の作業がグッと楽になります。
図形登録も事前にやっておきましょう。建地(支柱)、布材、手すり、中桟、巾木、ブラケット、ジャッキベース、メッシュシート、朝顔、昇降階段など、よく使う部材を登録しておきます。名前のつけ方を統一しておくと、後で数量を拾うときに文字集計機能が使えて便利です。
図枠、凡例、縮尺表示、北向き矢印、通り芯の記号なども、テンプレートとして作っておけば、現場ごとに必要な部分だけ変更すれば使い回せます。
平面図の割付は仮線から始めよう
平面図を描くときは、いきなり本線を引かず、まず仮線で検討するのがポイントです。確定してから実線に格上げすれば、修正の手間が省けます。
内側の建地の位置(壁面から支柱の中心まで)は、最初は350mmを目安に仮線を引いてみましょう。足場の幅は600mmが基本です。
スパンは@600、@900、@1200、@1500、@1800を用意しておいて、まずは@1800で大まかに割り付けて、端の部分や取り合いは@600や@900で調整すると、きれいに収まります。
建物の四隅は、足場が回り込む部分の連続性と作業のしやすさを考えて配置します。交差する部分で干渉しないか、出隅・入隅の処理はどうするか、早めに検討しておきましょう。左右の離れが極端に偏らないよう、割付のグリッド全体を平行移動してバランスを取るのがコツです。
昇降する場所は、人の動きと材料の搬入経路を考えて早めに決めます。ベランダ、掃き出し窓、換気フードなどの開口部は、適切な距離を空けて配置しましょう。
ブロック図形は、仮線をガイドにしてコピペで配置します。見えない部分の部材も置いておくと、数量を拾うときに漏れがありません。
寸法は次の項目を押さえておけば大丈夫:
– 建物の通り芯(または壁面)から建地の中心まで
– 建地の間隔
– 建物の通り芯(または壁面)から足場の端まで
– 割付寸法(通りごとの細かい寸法と全体の長さ)
注記には、先行手すり・巾木・メッシュシート・朝顔がどの範囲に適用されるかを書いておきます。
立面図・断面図は「引き落とし」で正確に
立面図と断面図は、平面図から通り芯と建地の中心線を「引き落とし」して描くのが基本です。元の平面図をコピーして回転・移動させて、誤差の出ない基準線を共有すれば、作図ミスと手戻りを大幅に減らせます。
建地のつなぎ目は、原則として同じレベルで揃えます。見た目もきれいですし、構造的にも安定します。
ジャッキベースは基本の長さ100mmで計画して、最大でも200mm以下を目安にします。敷地の高低差を考慮して、一番下の建地の寸法を決めましょう。
一番上の作業床の高さは、作業対象にしっかり手が届く位置に設定します。外側の手すり、中桟、巾木の設置高さの基準を満たすよう、布の高さを計画しましょう。
渡り部分や乗り移る部分は、段差や隙間を分かりやすく図示して、必要に応じてブラケットや踊り場を追加します。
立面図では、布の段のピッチ、階の高さ、昇降階段の踊り場レベル、朝顔・メッシュシートの取り付け高さ、開口部のかかり寸法や養生も描きます。
断面図では、離れ、足場幅、外側・内側の安全設備の取り合いを寸法で裏付けます。
寸法は、階高・布高さ・ジャッキの出し寸法・最上作業床高・手すり高を必須として、注記で施工の順序や注意事項を補足します。
ブロック図形で数量拾いを効率化
数量拾いは、ブロック図形の使い方が決め手です。部材ごとに図形登録して、同じ名前・同じレイヤで配置しておけば、文字集計コマンドで支柱・布材・手すり・中桟・巾木・ブラケット・階段・ジャッキ・メッシュシート・朝顔などを一度に集計できます。
隠れる部材や下の段の部材も、平面図・立面図の両方で配置しておくと、拾い漏れを防げます。
仕上げとチェックで完璧に
仕上げでは、仮線と確定線の線種・色を分けて、通り芯、基準レベル、スパン表、凡例、縮尺、北向き、図面番号、改定履歴を整えます。
PDF出力前には、チェックリストで以下を確認:
– 離れ、角部の処理、開口との干渉
– 昇降の動線、斜材の通り
– つなぎ目レベルの整合、ジャッキの出し寸法
– 最上作業床と手すりの条件
– シート・朝顔の範囲
– 避難・搬入経路の確保
メーカーの仕様と現場条件に矛盾がないかも見直しましょう。
最後に、平面図1枚・主要立面図2枚・代表断面図・詳細図(端部、乗り移り、階段)を1セットにまとめます。修正しやすいレイヤ構成のまま保存しておけば、現場で変更があっても素早く対応できます。
この手順を身につければ、足場計画図がスムーズに描けるようになりますよ!
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