Jw_cadをWindows7で使いたいのですね。

広告

Windows 7でJw_cadを使い続けるための実践ガイド

建築・設備業界で長年愛用されているJw_cad。「まだWindows 7でも使えるの?」「何か注意することはある?」といった疑問をお持ちの方も多いでしょう。特に現場で古いパソコンを使い続けている方にとっては切実な問題ですよね。

そこで今回は、Windows 7でJw_cadを使う方法から、トラブル対処、そして今後の移行について、実際の現場目線で詳しく解説していきます。

Windows 7でJw_cadは動くの?注意点は?

結論から言うと、Jw_cadはWindows 7で問題なく動きます。32bit版はもちろん、64bit版でも互換機能のおかげで安定して使えるんです。

ただし、大きな問題が一つあります。Windows 7はもうサポートが終了しているということです。つまり、セキュリティの更新がされないため、ネットにつなぐのは危険な状態になっています。

もしWindows 7でJw_cadを使うなら、以下のような対策を考えましょう:
– インターネットに接続しない専用機として使う
– 社内ネットワークから分離して運用する
– データのやり取りはUSBメモリやCD-Rで行う

また、Windows 7の「ユーザーアカウント制御(UAC)」という機能のせいで、設定が保存できないトラブルがよく起こります。これを避けるには、Program Filesフォルダではなく、C:\JWWのような場所にインストールするのがコツです。

インストールから初期設定まで、失敗しないやり方

インストールの準備

まずはCドライブの直下に「JWW」フォルダを作りましょう。こうすることで、後々の設定保存トラブルを避けられます。

インストール手順

1. インストーラを右クリックして「管理者として実行」を選ぶ
2. インストール先をC:\JWWに指定
3. 初回起動も「管理者として実行」で行う

引っ越しがある場合

古いパソコンからデータを移すときは、以下のファイルをコピーしておきましょう:
– jw_win.ini(設定ファイル)
– 図形部品のデータ
– 線種やハッチパターンのライブラリ
– よく使うテンプレート図面

初期設定のチェックポイント

設定画面で確認しておきたい項目:
– 単位設定(mmかmか)
– グリッドとスナップの間隔
– 用紙サイズの設定
– プリンター設定
– 文字フォントの設定(これが意外と重要!)

特にフォント設定は要注意です。文字化けや行間がおかしくなる原因の多くはここにあります。TrueTypeフォントとJw_cad専用フォント(.jwf)の対応をしっかり確認しておきましょう。

よくあるトラブルと解決方法

設定が保存されない

**症状**:せっかく設定を変更したのに、次回起動時に元に戻ってしまう

**原因**:Program Filesにインストールしたか、書き込み権限がない

**解決方法**:
– C:\JWWフォルダに再インストール
– 「管理者として実行」で起動
– VirtualStoreフォルダにリダイレクトされていないか確認

文字化けが起こる

**症状**:図面の文字が□や?になる、行間がおかしい

**原因**:必要なフォントがインストールされていない

**解決方法**:
– 使用フォントをWindowsにインストール
– Jw_cadのフォント置換設定を見直し
– 古い図面なら、使用フォント一覧を確認して対応

印刷がうまくいかない

**症状**:印刷できない、PDFが作れない、印刷位置がズレる

**原因と解決方法**:
– Windows 7にはPDF出力機能がないので、別途PDF作成ソフトが必要
– 印刷位置のズレは、プリンタドライバの余白設定と図面スケールを両方調整
– XPS形式で出力してからPDFに変換する方法もあり

画面表示の問題

**症状**:画面がちらつく、動作が重い、文字がぼやける

**解決方法**:
– 高DPI環境なら、互換性設定で「高DPIスケーリングの上書き」を有効に
– グラフィック設定を見直し
– 古いグラフィックドライバを更新(ただしWindows 7サポート範囲内で)

今後の運用をどう考えるか

短期的にWindows 7を使い続ける場合

どうしてもすぐには移行できない事情があるなら、以下の対策は必須です:

**セキュリティ対策**
– インターネット接続を完全に遮断
– USBメモリの使用もウイルスチェック必須
– NAS経由でのデータ授受にもセキュリティゲートウェイを設置

**バックアップ体制**
– 設定ファイルの定期バックアップ
– 図面データの複数箇所保存
– ハードディスク故障に備えたシステムイメージの作成

Windows 10/11への移行準備

早めに新しいWindowsでの動作確認をしておきましょう:

**移行テスト**
– 同じフォルダ構成でJw_cadをインストール
– jw_win.iniとライブラリをそのままコピー
– 実際の図面ファイルで動作確認

**「ポータブル移行」のススメ**
JWWフォルダをまるごとコピーするだけで移行できるような環境を作っておくと、後々楽になります。

仮想化という選択肢

どうしても古い周辺機器やドライバが必要な場合は、仮想化技術を使う手もあります:

– Windows 10/11のパソコンに仮想マシンソフトをインストール
– その中にWindows 7環境を構築
– ネットワークから隔離した状態でJw_cadを運用

この方法なら、セキュリティリスクを抑えながら、従来の環境を維持できます。

長期安定運用のコツ

Jw_cadを長く安心して使い続けるために、以下のポイントを押さえておきましょう:

環境の標準化

– 設定ファイルの内容を文書化
– カスタム線種や部品の管理方法を統一
– フォント環境の標準化

再現可能な環境作り

いつでも同じ環境を復元できるよう:
– インストール手順書の作成
– 設定ファイルのバージョン管理
– 複数台のパソコンで同じ結果が出ることの確認

定期的なメンテナンス

– 設定ファイルのバックアップ
– 図面ファイルの整理
– 動作確認とトラブル対応記録の蓄積

まとめ

Windows 7でJw_cadを使うこと自体は技術的に可能ですが、セキュリティの観点から推奨できる状況ではありません。どうしても使い続ける場合は、ネットワークから切り離すなどの対策が必要です。

一方で、新しいWindowsへの移行も、正しい手順を踏めばそれほど難しくありません。設定ファイルやライブラリをきちんと管理していれば、スムーズに移行できるはずです。

現場の事情はそれぞれ異なりますが、長期的な安定運用を考えるなら、早めの移行計画を立てることをお勧めします。Jw_cadという優秀なツールを、安全で快適な環境で使い続けていきましょう。

広告