Jw_cadで座標を使って図を書く方法をお探しですね。
広告
座標データでJw_cadに図形を描く方法:測量データを正確に図面化しよう
現地測量で得た座標データを使って図形を描けば、手入力のミスを避けながら正確な形状を再現できます。Jw_cadの「座標ファイル」機能を使えば、Excelやテキストファイルからデータを読み込むだけで、敷地境界線や複雑な折れ線も一気に作図可能です。今回は、データの準備から読み込み、仕上げまでの手順と、よくつまずく向きや単位の問題、精度を上げるコツをまとめて解説します。
座標作図の基本:座標系・単位・読み込み方を理解しよう
Jw_cadで座標データを使って図形を描くときは、まず「座標系」と「単位」を合わせることが大切です。
普通の数学ではXが横軸、Yが縦軸ですが、測量の現場では逆にXを縦、Yを横で管理していることがあります。そのため、データをそのまま読み込むと図形が90度回転してしまうことも。Jw_cadには通常の読み込みに加えて「YX座標読込」という機能があり、この問題を簡単に解決できます。
単位についても注意が必要です。読み込み時に「mm」か「m」を選べるので、建築の詳細図面なら「mm」、敷地測量なら「m」を選ぶのが一般的です。
座標ファイルは、各行に数値を並べただけのシンプルなテキストファイルです。上から順番に点を結んで折れ線を作ってくれます。敷地境界のように閉じた図形を作りたいときは、最後に最初の座標をもう一度入力しておくと、自動的に輪郭が閉じられて便利です。
Excel・テキストファイルの作り方:データを整える
きれいなデータを用意するほど、読み込みがスムーズに進みます。
Excelでデータを準備する場合
1. X座標とY座標を2列に整理する
2. ヘッダーや余計な文字、記号を削除する
3. 数値だけの状態にする
4. 敷地境界を閉じたい場合は、最後の行に最初の点をコピーする
データをJw_cadに渡すときは、Excel上で必要な範囲を選択してコピーし、Jw_cadの「座標ファイル」から「新規ファイル」を開いて貼り付けます。自動的にタブ区切りになるので、そのまま保存すればOKです。
メモ帳で直接作る場合
1行に「X座標[Tab]Y座標」または半角スペースで区切って入力します。全角文字や余分な空白があるとエラーの原因になるので注意しましょう。
読み込み前のチェックポイント
– 測量座標は数値が大きいことが多いですが、後で説明する「基準位置」機能で対応できます
– 点の並び順(時計回り・反時計回り)を確認
– おかしな飛び方をしていないか、Excelの散布図などで事前チェック
Jw_cadでの読み込み手順:正しい設定で一発成功
基本的な読み込み手順
1. Jw_cadの「その他」メニューから「座標ファイル」を選択
2. 作成済みのファイルがある場合は「ファイル名設定」から選択
3. 用途に合わせて単位を設定(測量なら「m単位読書」が一般的)
4. 向きがおかしい場合は「YX座標読込」を試す
5. 必要に応じて「基準位置座標」を設定
6. 読込を実行し、配置したい位置でクリック
「基準位置座標」の活用
この機能は特に便利です。測量で使われる平面直角座標系などは数値が非常に大きく(数万〜数十万)、そのまま読み込むと画面からはみ出してしまいます。基準位置を指定することで、図面の見やすい位置に配置できます。
読み込みが完了したら、図形が未完成(線が閉じていない)の場合は、最後の点から最初の点へ線を1本追加します。また、専用のレイヤに移動して色や線種を変えておくと、他の図形と区別しやすくなります。
仕上げと品質チェック:正確性を高める最終確認
読み込み後は、以下の点をチェックして品質を向上させましょう。
よくある問題と対処法
**向きがおかしい場合**
– 「YX座標読込」で再読み込み
– または回転・鏡像コマンドで修正
**大きさが合わない場合**
– 単位設定を確認(mとmmを間違えると1000倍の誤差)
– 必要に応じて拡大・縮小
**線が途切れている場合**
– 「連結整理」コマンドで一本化
– これにより寸法測定や面積計算が正確になります
精度向上のための最終チェック
1. **閉合確認**:敷地境界などは始点と終点がきちんと一致しているか
2. **面積測定**:元の測量データと照合
3. **辺長確認**:主要な辺の長さが正しいか
4. **方位確認**:北方向が正しいか
座標データの限界と対処
座標ファイルは直線のみで構成されるため、円弧が必要な境界線がある場合は:
– 点を細かく分割して円弧を近似する
– または別途、円弧要素を手動で追加する
効率化のコツ
慣れてきたら以下の工夫で作業効率が上がります:
– 座標作図用のテンプレートファイルを作成
– 専用レイヤ構成を決めておく
– よく使う測量座標系の基準位置設定を保存
座標データを使った作図は、慣れれば非常に正確で効率的な方法です。最初は設定に戸惑うかもしれませんが、この手順に沿って進めれば、測量データを活用した精密な図面作成ができるようになります。
広告